【情熱の風】富塚とうふ店 富塚裕之さん
[ Vol.108(2017年7・8月) ]
108
安全と伝統の味を提供したい
食卓に欠かせないお豆腐。お豆腐といえば、最近ではスーパーで購入するのが当たり前になっており、街のお豆腐屋さんはあまり姿を見かけなくなってしまいました。そんな中、慶応元年に創業して以来、今も根強い人気を誇るお豆腐屋さんが厚木の愛甲にあります。今回は、豆腐と地元を愛し続ける富塚とうふ店の富塚さんにお話を伺いました。代々続く富塚とうふ店は今の社長で5代目となり、富塚さんは生まれながらにしてこの会社を背負うという使命を持って生まれました。「社長に就任した当初、この地域には12 軒ほどお豆腐屋さんが軒を連ねていたが、ここ3 0 年ほどで4 軒となってしまった」と険しい表情で話す富塚さん。大きな要因はやはり大規模生産を可能とする豆腐工場の登場と、価格競争だそうです。これにより、小さなお豆腐屋さんは姿を消してしまいました。
では、この厳しい環境でなぜ生き残ることができたのか。富塚さんは「常に先を見据えて物事を考える」と話します。例えば、冷蔵車の導入。他のお豆腐屋さんは高額であること等を理由に冷蔵車の導入を躊躇していましたが、「お客様に少しでも安全なお豆腐を届けたい」という思いから富塚とうふ店では早い段階で冷蔵車を導入しました。製造器具も最新の安全性の高いものをなるべく早く取り入れたそうです。そういった的確な判断と努力の積み重ねが、お客様から支持をうけここまで残ることができました。富塚さんは自社のことだけでなく、業界全体、地域全体を見据え、富塚さんはお豆腐屋さんが次々となくなっている現状に心を痛め「どうすれば街のお豆腐屋さんが残っていけるのか」と常々考えています。また、所属する宿愛甲商工振興会では会長を務め、地域振興にも力を入れています。今は7月に実施される愛甲三郎納涼祭に向けて、準備に勤しんでいます。「これからも安全と伝統のお豆腐を届け続けたい」と語る富塚さんの顔が一層頼もしく見えました。
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