注文住宅の外観実例|おしゃれに仕上げるコツと失敗しないためのポイント
スタッフブログ2025年04月01日

家づくりを考えるとき、まず理想の外観デザインを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。住まいの外観は、家全体の印象を決めるだけでなく、暮らしの満足度にも大きく影響します。
しかし、「どんなデザインにすれば良いのかわからない」「失敗しないためには何に注意すれば良いの?」といった悩みもつきものです。
そこで今回は、注文住宅で理想のおしゃれな外観を実現するためのポイントを、実例を交えながら詳しく解説します。デザインの基礎知識から素材選び、注意点までをまとめて紹介するので、ぜひ家づくりの参考にしてください。
注文住宅のおしゃれな外観に共通する3つのポイント

おしゃれな外観の家には、いくつかの共通点があります。これから家を建てる方は、ぜひ以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
統一感のあるデザイン
外観デザインをおしゃれに仕上げるためには、統一感が何よりも重要です。色や素材、デザインのテイストを統一すれば、まとまりのある美しい仕上がりになります。
例えば、モダンなスタイルを目指す場合は、色数を抑え、直線的なフォルムを採用するのが良いでしょう。白や黒、グレーなどのモノトーンを基調にしつつ、アクセントカラーを1色加える程度に留めれば、洗練された雰囲気になります。
一方、ナチュラルスタイルを目指すなら、木や石などの自然素材を活かし、優しいトーンでまとめるのがポイント。木目調の外壁やテラスを採用すれば、あたたかみのある落ち着いた印象になります。このように、スタイルに応じた素材や配色を意識すれば、統一感のある魅力的な外観が実現できます。
洗練されたプロポーション
建物全体のプロポーションも、家の外観デザインを語るうえで欠かせない要素です。建築の美しさは、高さ、幅、奥行きといった基本的な形状のバランスから生まれます。単に寸法を整えるだけでなく、さまざまなパーツの組み合わせを調整し、全体として調和のとれた形を目指すことが重要です。
例えば、建物のラインや屋根の形が全体のサイズ感にどうマッチするか、窓や扉がどこに配置されるかといった細かい部分も、全体の印象に影響します。これらが整った配置になることで、見た目に心地良さを感じられるデザインが完成します。プロポーションを意識して、バランス良く洗練された外観をつくりましょう。
立体感と奥行きを生む構成
平面的な外観よりも、立体感と奥行きを感じさせるデザインのほうが、視覚的な魅力を高めます。バルコニーや軒の出、外壁の凹凸などを効果的に用いると、陰影が生まれ、表情豊かな外観を作り出すことができます。
例えば、玄関ポーチ部分を意図的に凹ませることで、奥行き感が強調され、建物全体に立体感が生まれます。また、建物手前部分に明るい色調を、奥部分に暗い色調を用いることで、視覚的な奥行きを演出することも可能です。こうした工夫を採り入れると、単調になりがちな外観に動きと深みが加わり、見る人の目を惹きつける魅力的なデザインが完成するでしょう。
注文住宅のおしゃれな外観実例7選
ここからは、桜建築事務所「サラホーム」が手掛けた、個性豊かでおしゃれな注文住宅の外観実例を7つご紹介します。それぞれの住宅が持つ特徴やデザインのポイントを参考に、あなただけの理想的な外観イメージを膨らませてみてください。
モノトーンを基調に木目アクセントが映える外観

モノトーンで統一された外壁に、玄関ドアと一部の外壁(袖壁)に使用された木目がアクセントとなり、洗練された印象のスクエア型の外観デザインです。
玄関の庇には、薄い金属製のフラットなタイプを採用し、外観全体をよりスタイリッシュに見せています。リビングに面した掃き出し窓を壁面より一段奥に配置することで、シンプルな外観に奥行きと立体感が生まれるよう工夫しました。
施工事例はこちら
大型ガレージと開放的な開口部が印象的な外観

車好きにはたまらない、大きな庇を活用したガレージのある家。ガレージには玄関も設け、雨天時でもスムーズな出入りが可能な機能性を実現しました。
1階の大きな掃き出し窓と2階の連窓は、幅を揃えることで整然とした外観を創出。また、太陽光や風といった自然エネルギーを最大限に活用し、快適な室内環境を維持する「パッシブ設計」に基づき、軒を深く取っていることも特徴です。
外観デザインとしても際立ち、住まい全体の重厚感を高める役割を果たしています。
施工事例はこちら
シンプルデザインに個性が光る外観

スタイリッシュなガルバリウム鋼板の外壁が、モダンな印象を与える外観。そのすっきりとしたシンプルなデザインは、素材本来の質感を際立たせます。さらに、複数の軒を出すことで、単調になりがちなデザインに豊かな陰影と個性をプラスしました。
玄関付近には、アウトドア用品や愛車グッズなどを収納できる機能的な「アウトドアストッカー」を配置。このストッカーは、外観のアクセントとしてだけでなく、住まいの使い勝手を向上させる役割も。シンプルなデザインの中に、機能性と個性を巧みに融合させた外観は、住む人のライフスタイルを豊かに彩ります。
施工事例はこちら
土地の形状を活かした広々ウッドデッキが魅力の外観

傾斜地の高低差を巧みに利用し、建物の正面に広々としたウッドデッキを贅沢に設けました。洗練されグリーンの外壁に、ぬくもりあふれる木製のウッドデッキが美しく調和し、存在感を引き立てながらも、自然体で心地よい印象の住まいに仕上がっています。
リビングやダイニングと一体化したウッドデッキは、まるで室内の延長のように、内と外をゆるやかにつなぐ役割も果たします。家族や友人とのバーベキューパーティーで賑やかに過ごしたり、子供たちとプール遊びや花火を楽しんだり、ハンモックに揺られながら星空を眺めたりと、多彩な過ごし方ができるでしょう。ウッドデッキが建物の外観に奥行きと開放感を与え、自然と調和した温かみのある住まいを演出しています。
施工事例はこちら
機能性とデザイン性を両立!玄関ポーチがアクセントの外観

大きなスクエア型に、玄関ポーチの屋根が飛び出した形状が印象的な住まい。ブラックカラーを基調とした外壁に、玄関ポーチに沿って施された木目調アクセントカラーが目を引きます。
軒の出を極力なくすことで、ムダをそぎ落とし、ミニマルな魅力を引き出すよう工夫しました。

一方、庭に面した外壁には、反対色となるナチュラルなホワイトカラーを採用。家族が過ごすプライベートな空間を、やさしく明るく彩ります。
施工事例はこちら
ガルバリウム鋼板と木のぬくもりが調和したモダンな外観

シンプルなスクエア型のフォルムに、縦ストライプサイディングのクールな印象と、木のあたたかみが絶妙に調和したモダンな外観。太陽の光を受けたグリーンの外壁が、建物をスタイリッシュに際立たせます。玄関周りの外壁や2つの玄関ドアに木目調の素材を丁寧に配することで、クールな印象をやわらげ、訪れる人を温かく迎え入れる親しみやすい雰囲気をつくりました。
世代を問わず愛される洗練されたデザインは、二世帯住宅にもぴったり。異なるテクスチャーを持つ2種類の外壁材をコーディネートして、建物全体に立体感と奥行きを強調しています。
施工事例はこちら
「カバードポーチ」が印象的!さわやかなホワイトカラーの外観

カバードポーチが特徴的な、カリフォルニアのビーチリゾートを彷彿とさせるサーファーズハウス。白いガルバリウムのラップサイディングの外壁が、青い空と調和し、さわやかな印象を与えます。カバードポーチとは、屋根付きの広いバルコニーや玄関ポーチを指し、西海岸風のリラックスした雰囲気を感じさせるデザインとして人気があります。
こちらの住まいでは、BBQや友人たちとのパーティー、お子様のプール遊び、趣味のサーフィンボードのメンテナンスやワックスアップなど、家族や仲間と海辺の暮らしを最大限に楽しめる多目的な空間として活躍しています。

深みのあるターコイズブルーの玄関ドアが、白い外壁に映え、外観のアクセントに。まるで海へと続く扉のように、訪れる人を開放的な気持ちにさせてくれます。
施工事例はこちら
おしゃれな外観を実現するためのポイント

理想の外観を実現するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?具体的なポイントを6つご紹介します。
家全体のテーマを決める
まずは、家全体のテーマを決めましょう。家のデザインテイストは、シンプル、モダン、ナチュラル、和風、南欧風など、さまざまなスタイルがあります。ご自身の好みやライフスタイルに合ったテーマを選べば、統一感のある外観を作り出せます。例えば、やさしい印象のあたたかみのある家が好みなら、ナチュラルスタイルがおすすめです。
テーマを決める際には、モデルハウス見学会や新築イベントに参加したり、住宅雑誌、住宅会社のHPやSNSで施工事例を見たりして、理想のイメージを具体的にすることが大切です。実際の建物を見て、外観デザインだけでなく内装や間取りとの調和も確認しておきましょう。
ご家族で話し合い、それぞれの希望を取り入れながらテーマを決定していくと、より愛着の持てる住まいづくりにつながります。
外壁材で個性を際立たせる

外壁材は、外観の印象を大きく左右する要素です。外壁材には、サイディング、モルタル、タイル、ガルバリウム鋼板など、さまざまな素材がありますが、それぞれの特徴を理解し、テーマに合った素材を選びましょう。
また、アクセントカラーを取り入れれば、より個性的な外観を演出できます。例えば、ホワイトを基調とした外壁に、一部に深いグレーや木目調を使うと、デザインの引き締め効果が期待できます。加えて、素材選びでは耐久性やメンテナンスのしやすさも考慮しましょう。外観の美しさを長く保つポイントになります。
屋根の形状で印象を変化させる
屋根の形状は、外観デザインにおける重要なポイントです。屋根には、切妻屋根、片流れ屋根、陸屋根など、さまざまな種類があり、それぞれの形状によって家の印象が大きく変わります。
例えば、切妻屋根は和風や洋風など、あらゆるスタイルに合わせやすいことが特徴です。一方、片流れ屋根はモダンな印象を作り出し、フラットな陸屋根は都会的でシンプルなデザインに適しています。デザインを選ぶ際には、屋根勾配の角度や素材の組み合わせによるコストや耐久性も考慮しましょう。
窓の形状と配置でアクセントを加える

窓の形状や配置も、外観デザインの印象を決める大切な要素です。縦長の窓は建物の高さを強調し、スタイリッシュな印象を与えます。一方、横長の窓は安定感と広がりをプラスします。複数の小窓を規則的に配置すると、建物にリズム感が生まれ、可愛らしさや遊び心を添えられるでしょう。
また、小さな窓をランダムに配置して、個性的でユニークなデザインを生み出すことも可能です。反対に、大きな窓を大胆に取り入れれば、開放感や迫力を感じさせる外観に仕上がります。窓枠の色や素材も外観全体の印象に影響を与えるため、建物のテーマに合わせて選ぶと良いでしょう。
バルコニーや格子の有無と配置を検討する

バルコニーや格子は、外観デザインに立体感と奥行きを与えます。例えば、バルコニー部分にメインの外壁材と異なる色や素材を使用すると、建物のアクセントとなり、より個性的な外観を演出できます。木目調のサイディングを採用すればあたたかみのある雰囲気に、金属系の素材を使用すればシャープでモダンな印象に仕上げられるでしょう。
また格子は、細やかで洗練された雰囲気を作り出せるため、「上品なイメージの外観にしたい」という場合におすすめのアイテムです。玄関ポーチやバルコニーに用いれば、風通しを確保しながら、外からの視線をうまく遮ることができます。
外構との調和を考える

家づくりでは後回しになりがちな外構計画ですが、おしゃれな外観を実現するには入念なプランニングが欠かせません。まず、建物の外観と調和するスタイルを選びましょう。スタイリッシュな外観の住宅には直線的で洗練されたデザインの門扉やフェンスが、ナチュラルなイメージの住宅には木の質感を活かした素材や曲線を用いた門柱などがよく合います。
また、照明や植栽は門から玄関までのアプローチに集中させることで、コストを抑えながらメインとなる部分を効果的に演出できます。
外観デザインで失敗しないための注意点
外観デザインで失敗しないためには、以下5つの点に注意しましょう。
周囲の景観との調和を意識する

家の外観は、個性を表現しつつも、周囲の景観との調和を考慮して決めると、後々まで満足できる可能性が高まります。奇抜なデザインや色は、最初は良くても飽きやすく、周囲から浮いてしまうかもしれません。街並みに溶け込むデザインであれば、長く愛着を持てるでしょう。
外観の色を選ぶ際は、まず周辺環境や住宅地の雰囲気を観察しましょう。近隣の住宅の色やデザインを参考に、調和しやすい色を選ぶことが大切です。自然豊かな地域では、アースカラーのような落ち着いた色合いがおすすめです。
とはいえ、個性を全く諦める必要はありません。同じ色調をベースに、アクセントカラーや素材で変化をつければ、周囲と調和しつつも自分らしさを表現できます。個性と調和、この二つを両立させる外観を目指しましょう。
メンテナンスのしやすさを考慮する
外壁や屋根は常に自然環境にさらされるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。どんなに美しい外観でも、カビやコケが生え、劣化が進んでしまえば魅力は半減します。長期的に美しい外観を保つためには、メンテナンス性の高い素材を選びましょう。
例えば、ガルバリウム鋼板は耐久性が高く、錆びにくい素材です。定期的な塗装などの手間を減らせます。また、タイルは色褪せにくく、耐候性や耐汚性に優れているため、メンテナンス性に優れています。ただし、これらの素材は初期費用やデザインの好みが分かれるため、予算や理想の外観に合わせて慎重に選ぶことが重要です。
機能性(採光・遮光など)にも目を向ける

外観は、見た目だけでなく機能性も重要です。採光、通風、遮光、断熱など、快適な住環境を実現するために必要な機能を考慮して、窓の大きさや配置、外壁材などを選びましょう。
例えば、南向きに大きな窓を設置すれば、たっぷりの自然光を採り込めます。一方、夏場に日差しが強い地域では、軒を深くしたり、庇やルーバーを設置したりすることで、遮光効果を高められます。見た目と機能性、両方のバランスを考えた設計が大切です。
予算オーバーに注意する
理想を追求するあまり、予算を大幅に超えてしまうケースは少なくありません。事前に予算を設定し、その範囲内でデザインを検討しましょう。
必要に応じて優先順位をつけ、コストを抑える工夫も必要です。例えば、高価な素材を部分的に取り入れることで、コストを抑えつつもデザイン性を高められます。住宅会社と相談しながら、費用対効果の高いデザインを目指しましょう。
トレンドに流され過ぎない

流行のデザインを採り入れるのも良いですが、トレンドに流されすぎないように注意が必要です。家は長く住み続ける場所です。数年後、数十年後も飽きのこない、時代に左右されないデザインを選ぶことをおすすめします。
例えば、派手な色や奇抜なデザインは、一時的には目を引きますが、時間が経つと古臭く感じてしまうことがあります。一方、シンプルで落ち着いたデザインは、時代を超えて愛される傾向があります。将来を見据えたデザイン選びが重要です。
厚木・海老名・町田で注文住宅を建てるなら「サラホーム」桜建築事務所へ

注文住宅の外観デザインは、家の印象を大きく左右するものです。この記事で紹介したポイントを参考に、理想の外観を実現し、魅力的な住まいを手に入れましょう。
神奈川県に拠点を置く桜建築事務所「サラホーム」は、お客様の理想の住まいづくりをサポートする地域密着型の住宅会社です。経験豊富なスタッフが、お客様一人ひとりのご要望に寄り添い、土地探しから設計、施工、アフターフォローまで、トータルでサポートいたします。
神奈川県(厚木市、海老名市、町田市を中心としたエリア)で注文住宅をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
――――――
監修者:髙橋 康征(たかはし やすゆき)
一級建築士/一級土木施工管理技士/CASBEE建築・戸建評価員/インテリアコーディネーター

日本大学生産工学研究科建築工学専攻修士課程を修了し、一級建築士として数多くのプロジェクトを手掛ける。家業の土木建設会社にて宅地造成・エクステリア施工業務を経て、桜建築事務所に入社。住宅分野に限らない幅広い知識による提案や固定観念に囚われない設計が好評を得ている。「ジャーブネット全国住宅デザインコンテスト グランプリ受賞」「2013年2022年2023年2024年LIXIL全国メンバーズコンテスト 地域最優秀賞受賞」など、住宅デザインコンテスト受賞実績を多数保有。
Other Contents
その他のコンテンツを見る